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Productつくるひと つくるところ
「人」がわかると商品もわかる。コープの商品に携わる“中の人”をとおして想いを届けます。

From石川県有限会社みやけ食品のお仕事流儀
卵とだしの上品な風味と、
なめらかな食感。
ひと口で心がゆるむ、
優しい味わいを食卓へ
2026.03.10
有限会社みやけ食品
CO・OP玉子どうふ 70g×3
※お取り扱いは生協によって異なります。
INDEX
つるんとして食べやすく、舌の上でほぐれ、関西風の上品なだしがふわりと広がる——。「CO・OP玉子どうふ 70g×3」は、のどごしの良い食感から夏のコープ商品の定番ですが、小さいお子さんからご年配の方にも食べやすく、一年中組合員に支持される人気商品です。そのなめらかさと優しい風味の背景には、能登を拠点に鶏卵加工製品を追究する、有限会社みやけ食品(以下、みやけ食品)の技とこだわりがありました。
今回は石川県七尾市にあるのと国分寺工場を訪ね、おいしさの理由を教えていただきました。
INTERVIEW

ほんのり甘い、卵の風味とだしの香り。
のどごしも良く、幅広い年代に愛される商品です
地元の資源を生かそうと始まった
鶏卵加工製造業は全国へ拡大
みやけ食品の創業は1940年。当初は水産練り製品の惣菜業から始まりましたが、能登地域に新鮮な卵が豊富に流通していたことが転機となりました。「先代会長が卵に着目し、“卵に特化した会社を作りたい”と1966年に鶏卵部門を立ち上げたのが現在の基盤です。地域には小さい養鶏場がたくさんあったので、その資源を生かそうとしたんですね」と、教えてくれたのは、のと国分寺工場・工場長の中西 清一(きよかず)さん。
鶏卵部門の誕生から約60年、みやけ食品はさまざまな鶏卵加工製品を開発し、レトルト食品やデザートなどのチルド部門も拡大し、業界屈指の規模を誇るまでになりました。
現在では地元石川県、福井県、富山県の北陸エリアを主軸に、秋田や新潟、北海道に自社農場(養鶏場)を持ち、全国各地に契約農場を、全国7拠点に工場を構えています。
生産管理部の浦西 篤史さんは「各農場でも品質基準を設けていますが、さらにHACCPなどの衛生管理基準に基づいた選別とパック詰めを行う、いわゆるGPセンターを併設しているところもありますし、自社農場ですと毎日養鶏場の様子を見ています。入荷した卵にも自社基準を設けていますので、それに適合するように品質管理を行なって、いつでも安心安全な卵を使えるように徹底しています」と説明してくださいました。
厳しい品質基準をクリアした卵は、全国の工場で玉子とうふや茶わん蒸しをはじめ、温泉たまごや卵焼き、オムレツなど、あらゆる鶏卵加工商品に製造されます。
左からのと国分寺工場の生産管理担当・浦西 篤史さん、
工場長・中西 清一さん、
副工場長、商品開発担当・稲農征洋さん
鮮度第一に、自社で毎日割卵し
24時間以内に製品化
みやけ食品の大きな特徴のひとつが、「自社で毎日卵を割ること」。製造業で重宝される殻を取り除いた「液卵」ではなく、殻付きの卵を仕入れて自社で割る「割卵」にこだわっています、と中西さん。
「液卵は製造工程の中で何度も混ぜるので、卵の風味や鮮度感が少し損なわれます。その日使う分だけ割って24時間以内に鮮度を保ったまま製造に使う自社割卵は、鮮度も高く卵の風味もしっかりと残るので、我々の強みだと思っています」。
無駄がなく、数をコントロールしやすい自社割卵で
次々と新鮮な卵が製品へと加工されます
低温でじっくり加圧
気泡を抑えて、よりなめらかに
CO・OP玉子どうふは、ツルンと口に滑りこむなめらかさと、独特のプルンとした食感が特徴的ですが、これはみやけ食品独自の加熱方法だからこそ。
「ご家庭で蒸すとどうしても気泡が入って、プツプツとした食感を感じますよね。弊社の玉子どうふは、低温のお湯の中でじっくり、20〜25分ほどかけてゆっくり圧力をかける方法で固めます。厳密には卵のタンパク凝固の性質を利用するのですが、スチームで熱を加えるのではなく、圧力をかけるので沸騰して気泡が湧くこともなく、なめらかな食感になるんです」と副工場長で商品開発担当の稲農 征洋さんが説明してくださいました。
さらに、製造工程で一番肝になるのが、2024年の秋に新たに導入したチラー冷却だと中西さん。「今までは加圧した後、冷蔵冷却で最低でも3時間ほどかかっていたんですが、チラー冷却では大体40、45分で完了するので、かかる時間が大幅に短縮されました。
1日の製造数が大体2500〜2800パックだったものが、3500パックも作れるようになりましたし、その日作ったものをその日に出荷できるというメリットは大きいですね。より鮮度の高いものを組合員のみなさんへお届けできるということですから」。
だしも卵と合わせる直前に調合し、充填。低温加圧して
気泡のないなめらかな玉子どうふを製造します
組合員の声から誕生した
関西風だしは全国へ
また味わいの特徴でもある「だし」について、「CO・OP玉子どうふ」は、オリジナル商品より卵の比率を2%下げ、だしを配合にしています。その分、口当たりが柔らかく、だしのうま味を感じられるんです」と稲農さん。その通り、組合員の中でもCO・OP玉子どうふは、口当たりやだしの上品な香りが好評です。
この「だし」の味、実は関西の味を全国のCO・OP商品に展開しているそうです。
「18年ほど前、大阪に七福という食品会社があったんです。残念ながら製造をやめられた際に、そこの玉子どうふと茶碗蒸しの味を再現してほしい、と組合員さんからお声をいただきまして。弊社とは関係のない食品会社さんでしたが、偶然とご縁が重なって、再現できることになりました。これが弊社のだしの味の始まりです。
関西のだしですから、あっさりと品のある繊細な味わい。かつおと昆布を中心に、魚介やしいたけから抽出される1回使い切りの一番だしを使い、雑味のない味を再現しました。組合員のみなさんに何度も試食していただき、やっと完成したのを覚えています」と稲農さん。試行錯誤して完成した関西風だしは大変好評で、その後、関西圏だけでなく全国のCO・OP商品へ展開、となったそうです。
最後は人の目でしっかり点検して、
全国の組合員さんのもとへ
ちょっぴり贅沢気分を味わえる
具材たっぷりの茶碗蒸しも
夏だけでなく、一年中「もう一品」として常備しておきたいCO・OP玉子とうふですが、同じくらい人気なのが、みやけ食品の茶碗蒸し。特に「CO・OP5種の具材入り茶わんむし」は、鶏肉、たけのこ、エビ、しいたけ、えだ豆が入った少量タイプの茶わん蒸しです。
「ふたを開けた時に具材が見えるように、卵液と具材をカップに充填したら上下逆さにして加圧します。内容は変わりませんが、やはり開けた時に少しでもワクワクしていただけた方が良いという想いからです」。
そしてこの冬、新たに登場したのが「能登茶わんむし」。「こちらは、2024年1月1日に発生した能登半島地震で被災した弊社と、同じ市内にある株式会社スギヨ様、旅館・加賀屋様とのコラボ商品です。『がんばろう!能登』というメッセージを込め、スギヨ様のカニカマ商品『香り箱』と、かに身、かにみそを入れ、加賀屋様に監修していただきました」と稲農さん。
かにの風味をしっかり感じられる、贅沢な茶わん蒸し。
たっぷり240gで食べ応え十分
「能登といえば、やはりかにを連想する方が多いと思います。また大きい茶碗蒸しを作りたいという思いもあったので、かにを満喫できる容量たっぷりの商品を目指して開発しました」。
能登茶わんむしのふたを取ると、表面までかに身と香り箱がたっぷり入っているのがわかり、大きさも相まって期待とぜいたくな気分が高まります。そしてその期待通り、口に広がるかにとだしの風味が、能登の恵みを存分に感じさせてくれます。
卵の鮮度や風味を大切にされていることはもちろん、組合員の声を受けて開発されただし、開封した時の喜びまで考えた工夫など、玉子どうふや茶わん蒸しのカップには、組合員においしいものを届けたいという想いが溢れていると感じました。
※商品情報・役職等は取材当時のものとなります。
編集後記
「能登茶わんむし」は、水の状態からふたをしたまま入れ、沸騰したらすぐに火を止めてしばらくしたら出来上がり。パッケージに記載された方法と少し違いますが、実は一番簡単な方法だそうです。
またCO・OP玉子どうふは、寒い季節には温めると卵の風味がより感じられるそうです。すまし汁に豆腐の代わりとして入れたり、タレと合わせてかき混ぜてから、卵かけごはんのように白ごはんにかけたりと一風変わった楽しみ方も教えていただきました。親子丼のような味になるそうですよ!





















